入居者・テナント募集の時できる空室リスクを下げる工夫

入居者・テナント募集の時で・・の画像

賃貸経営の勝負所は空室期間をどれだけ短くできるか、つまり如何に入居者やテナントに選ばれるかという点です。

できるだけは早く入居者やテナントさんを決めるための募集の方法をまとめました。

不動産屋が本気になる依頼の仕方や、やっちゃいけないタブーなどにも触れていこうと思います。

また、どうしても決まらないときの奥の手なども・・・


入居募集は1社に絞るべき

まず、あなたの物件が超人気物件でなく、普通の物件なら、
入居者募集をお願いする不動産屋は1社に絞りましょう。

専任媒介契約という1社にしかお願いしない契約方法で客付けをお願いします。

複数業者に頼む一般媒介契約という方法もありますが、こちらだとヤル気がでない不動産屋が多いです。
詳しくは、こちらに記載しました。今度お時間のあるときに読んでください。


部屋を貸すときは、一般媒介、専任媒介、専属専任のどれがいい部屋を貸すときは、一般媒介、専任媒介、専属専任のどれがいい


どの不動産屋に募集を頼むかが最大のカギ

空室対策の最大のポイントは、どの不動産屋に募集を頼むかです。

物件管理をすでにお願いしている場合は、自動的にその管理会社もしくはその関連会社が入居者募集をしてくれます。
ただ、そこの仲介が弱いと、待てど暮らせど空室が埋まらないことになってしまいます。

そんなときは、管理契約も含めて見直すべきです。

リフォームをかけ募集賃料も管理会社の意見をとりいれても、居住用物件で6カ月以上空室であったなら、管理会社を変えることを検討すべきタイミングです。

では、どこに頼めばいいかですが、いくつか候補があります。

  • ・入居者募集が得意な管理会社大手
  • ・物件がある地域の駅そばの不動産屋
  • ・物件に近いターミナル駅そばの不動産屋

特に上2つが有望です。

入居者募集が得意な管理会社大手として関東で有名なのは武蔵コーポレーションという会社です。

特に、古い物件や駅から遠い物件に強いので、お持ちの物件が該当する場合は、
この管理会社を検討してみてもよいと思います。

武蔵コーポレーション


不動産屋に依頼するときのタブー

不動産屋に依頼するときに、やっちゃいけないタブーもあります。

仲介手数料を値切っちゃダメです

法律的には認められているのですが、不動産屋の仲介手数料を値切る人がたまにいますが、これをすると、まったくヤル気をなくす不動産屋も多いです。
それはそうですよね。同じ入居者を紹介するなら、値切ってこないオーナーをまず優先することでしょう。
それに売買ほどではないにしても、賃貸の仲介も、不動産屋は業者としてそれなりのリスクを背負って入居者やテナントを紹介しているので、その成功報酬を値切られるとヤル気が無くなるのは分かる気がします。

世の中には、値切るべきものと、値切ってはいけないものがあります。

もうすでに商品が出来上がっていて、値切っても商品が悪くなることはないものは、ガンガン値切るべきです。
例えば、

中古物件、自動車、電化商品などなど・・でも、これからサービスを受けるものを値切るとサービスの質の悪化を招くことがあります。
この種のものは、値切らないほうがいい結果になります。

建築費、仲介手数料、コンサルティングフィー手術前に執刀医に心づけを渡す人はいましたが、手術代を値切る人はいないのと同じ理屈です。


家賃、更新料の設定

家賃の設定

家賃を相場より、ほんの少し安くしておくのは有効です。

特に住居系の物件に効きます。

住居系の入居希望者は通常複数の似たような物件を比較して決めますが、
そのとき賃料はかなり優先順位の高い条件ですので、同じような物件ならちょっとでも安いほうが入居してもらいやすく、また一度入居すると、家賃が周りよりも安ければ転出を防ぐ効果もあります。

ただし、家賃を大幅に安くするのは危険です。
入居者の質がかなり悪くなる場合があります。安い家賃の物件ほど滞納されるリスクが高いと考えたほうがいいです。安くしすぎてもいいことはありません。ほんの少し相場より安いレベルにおさえておきましょう。

更新料の設定

また、転出の大きな原因となるのが更新料です。
これ今の時代では、なんでもらえるのかよく分かりません。
完全に、戦後から高度経済成長期あたりの物件が少なくて借りたい人が多い、大家がとても優勢だった時代の名残です。

今は、更新料がイヤで転出してしまう人が多いので、これを思い切ってなくすか半額程度にしてみるのも空室率低下に寄与すると思います。

ただ、不動産屋に管理料など払わずに、物件の管理をしてもらっている場合は、更新時の手数料が不動産屋にとっては大事な収入源だったりしますので、その場合は、不動産屋への手数料相当分は更新料としていただいて、そのまま不動産屋に流してしまうのが良いともいます。

更新料は欲張らないほうが、いい結果につながると思います。

敷金の設定

大技ですが、敷金なし という条件にして満室経営を続けている大家さんもいます。
時折、礼金なしは見かけますが、敷金なし というのはめったに見ません。

敷金を預からないと、大家としてはちょっと不安ですが、めったにない募集条件ということで目立つことは間違いがないでしょう。
これやっている人を、僕は一人しか知りませんが、SNSで拡散されたりして、普通の物件なのに超人気物件になっているようです。
空室が怖い人は検討の価値ありですね。

店舗物件のように、保証金8~10ヶ月分預かるものを無しにするのではなく、敷金は通常1~2ヶ月分ですので、これは宣伝費みたいなものと思えば、安いのかもしれません。

基本は退去時に入居者にお返しするものですし、東京では東京ルールの制定により、退去時のリフォームにおける大家負担分が以前よりも増えましたので、敷金はクリーニング代の数万円を引かしてもらうだけで、残りはほぼ返すことが多いので、最初から敷金なし としたほうがインパクトあっていいのかも知れませんね。


リフォームするなら、ここに集中

前の入居者が退去してからのリフォームもポイントです。
徹底的にやれれば一番いいのでしょうが、修繕費をかけ過ぎて数年間赤字になっても困ります。

コスト対効果を見て目立つところを中心にリフォームします。

あ!毎回やるという話ではなくて、設備が古くなりすぎたときや、汚れがひどく目立つ場合などに行います。
普通の募集はクリーニングだけで十分なことが多いです。

水回り

女性の入居者を想定しているなら、水回りは特にきれいにしておきましょう。
洗面台が古ければ、思い切って新しいものにすることもあります。

また、お風呂のシャワーがお湯と水の量を自分で調整して温度調整する古いタイプのものだったら、これを温度と湯量を別々のレバーで調整できるサーモスタット型のシャワーにするだけで、だいぶ新しさを演出できます。
こちらはそんなに高くないのでお勧めのリフォームポイントです。

中古マンションを買って、はじめての入居者募集のときは、もし絨毯の部屋だったら、フローリングに思い切ってしてしまいます。そのほうが清潔ですし、一度フローリングにすれば、次以降の募集の際は、簡単なクリーニングだけで済みますので、かえって経済的です。
それに何よりも絨毯の部屋より、フローリングの部屋ほうが圧倒的に入居者が決まりやすいです。

区分マンションでフローリングに変えるときの注意は、マンションの管理会社にフローリングの防音性能に関する規約はあるか必ず確認しましょう。下の階から何度も騒音クレームが入るようだと入居者の退去が頻繁に起きてしまいますから、この確認は重要です。
もし管理会社の規約がなかったとしても防音性能が高いLL-45以下のフローリングにすべきです。
ちなみに数字の小さいほうが防音性能が高いものになります。

日本建築学会における適用等級と対応するL等級

L等級性能水準の説明
LL-40特に高い性能が要求された場合
LL-45建築学会が推奨する好ましい性能水準
LL-50
LL-55
一般的な性能水準
LL-60やむを得ない場合に許容される性能水準

LL-45は、建築学会が推奨する好ましい性能水準とされているので、これにしておけばまず問題ないです。

クリーニング

あとリフォームというほどでないけど、特に気にかけているところは、

  • ・窓ガラスはきれいにしておきます。
  • ・業者にエアコンの内部の掃除を頼みます。

また、完璧に新築並みにピカピカでなくても人が気にするポイントはそれぞれ違うので、ある程度アラは残しておいても大丈夫なことが多いです。

入居希望者が内覧してから、要望として数点補修を言ってくることがあります。
そのときは莫大に補修費がかかるものでなければ、できるだけ対応してあげましょう。
それで入居が決まるでしょうから。


家賃保証は有効それとも危険

家賃保証は、僕はめったに付けません。余程、不動産屋が強く勧めてきたとき以外は家賃保証なしにしています。

家賃保証の会社って、あまり有名ではないどちらかというと聞いたことない会社ですよね。
それに家賃保証会社のビジネスモデルって脆弱だと思うのです。
だって、家賃の3~5%を貰って、家賃滞納が起きたら家賃のほぼ全額を肩代わりする訳ですよね。
20~30件の大家と契約して1件でも滞納が発生すれば粗利が0になる計算です。
小さく儲けて大きく損するモデルです。実際倒産も多いようです。

物件の家賃不払いが起きるのと同じくらい家賃保証会社自体が無くなってしまうことが起こりうるような気がして、自分から積極的に家賃保証会社は利用しません。

ただ複数物件をお持ちの方なら、それぞれ別の家賃保証会社を利用すれば、十分なリスクの分散ができますので、このような使い方なら、家賃保証会社の利用は有効だと思います。

家賃保証は有効それとも危険・・の画像

家賃保証会社って、山の急斜面にある誰かが設置した鎖みたいなもので、
その鎖に全体重をかけて登ると万一のとき危険です。必ず鎖は補助的に利用するのが山登りのセオリーです。

家賃保証会社もそこに全てお任せしてしまうのではなく、
保証会社に万一のことがあってもこちらは共倒れしないように、
普段から物件の空室率を下げる手を打っていくことがより大事だと思います。


入居者募集の奥の手

どうしても入居者が決まらないときや、以前に入居者募集で苦戦した物件であるのならば、
あと一押しできる奥の手もあります。

お金が余分にかかりますが、
お客を付けてくれた客付けの担当者にお礼を出したい旨を不動産屋に伝えます。

広告費とか、ADとか、担ボーとかいうと通じるかもしれません。
だいたい家賃の一ヶ月分をボーナスとして、客付け担当者個人に出したいと言えばいいでしょう。

この効果は、なかなか絶大です。
3ヶ月空くより、1ヶ月分使ってでも早く空室をなくしたほうがいいですよね。


空室リスクを下げる まとめ

ただ漫然と不動産屋に入居者募集をするのではなく、どの不動産屋に頼むのかから始まって、さまざまな工夫のしどころがあることを見てきました。
最後にまとめると、

  • ・入居率が高い不動産屋に頼む
  • ・お金を掛けてでも空室を埋める
  • ・家賃を安くしてでも空室を埋める

人口が減っていくのが明らかなのに、マンションやアパートは乱立していますので、全体としては、空室は増えることでしょう。
でも、どのオーナーの物件を同じように空室率が上がるわけではありません。
立地が悪くても、工夫しているオーナーの物件は満室経営を続け、あきらめてしまったオーナーの物件はますます空室率が高くなっていくと思います。

あ?以前より空室期間が増えたな と感じた今こそ、さまざまな工夫で満室経営を取り戻す好機です。
3月を待たずに、できることからドンドン始めてください。

<参考資料>古い物件も駅から遠くても満室にできる管理会社
武蔵コーポレーション

空室リスクを下げる関連記事


空室リスクの低い物件の選び方購入の時できる空室リスクの低い物件の選び方

 

入居者・テナント募集の時できる空室リスクを下げる工夫 トップへ ↑